さあ、玄関のお掃除をしよう!と思っても、三和土の上に、靴や傘、外遊び道具が出しっぱなしだと、わざわざ手でどかしながらお掃除することになり、とても面倒に思いませんか?

我が家はマンションによくある標準的な造り付けの下足入れで、収納量も限られており、以前は玄関に色々なものがあふれていました。元々ズボラなので、必然的に掃除の頻度も下がり、だんだん溜まっていく砂埃も見て見ぬふり…。

しかし、整理収納を勉強するようになってから、靴をはじめ玄関収納の全体量を見直すことにより、常時すべてのモノを下足入れに入れておけるようになりました。今ではとても気軽に、サッとお掃除できています。

◆靴はどれくらい持つのが良い?◆

そもそも、靴の適正量はどれくらいなのでしょうか?

整理収納の理論では、モノの適正量は【①収納スペースの大きさ】と、【②生活スタイル】に合わせて考えます。

  • 収納スペースの大きさからの適正量

我が家の下足入れは、全体の高さ1800㎜、奥行360㎜です。

左右に棚が分かれており、左側の棚が幅775㎜・棚板6枚、右側の棚が幅380㎜・棚板8枚です。左側の棚には、一段につき男性用の靴であれば3足、女性用・子供用の靴であれば4足程度並べられます。右側の棚は、一段につき男性用の靴は1足のみ、女性用・子供用であれば靴2足程度となります。それを棚板の枚数でかけると、下足入れに靴だけを入れた場合の最大収納量が分かります。

もしそれより多く持ちたい場合は、棚板や収納用品を増やすか、おうちのどこかにオフシーズンや使用頻度の低い靴を収納しておく等の工夫が必要になります。

  • 生活スタイルからの適正量

どんなモノでも、どれくらいの種類や量を持っていれば過不足なく暮らせるのか、自分の生活スタイルに合わせて見極めることはとても大切です。

靴は、お仕事・プライベート・趣味・フォーマルなど、使用するシーン別や、季節や天候・気温などの状況によって、何足もの使い分けが必要となります。

私は自分の生活スタイル(出勤と在宅が半々の事務仕事と、整理収納アドバイザーの兼業、性格はかなりのインドア派)より、下記のようなシーンに合わせ、靴ごとに役割を想定して所有しています。

・整理収納の現場用…晴雨兼用の黒い靴1足

・事務仕事用…晴天用のフラットシューズ2足(カジュアルと兼用できるもの)、晴雨兼用のローヒール1足

・フォーマル…黒のパンプス1足

・カジュアル…スニーカー1足

・季節別…お出かけ用のサンダル1足、オフ用のサンダル1足、ショートブーツ1足

全部で9足です。

夫は現在、在宅ワークがメインとなっておりますが、出勤時用のオフィス・フォーマル用の革靴3足と、スニーカーを3足、サンダルを1足所有しています。趣味のゴルフシューズは、ゴルフ用バッグに収納しています。

中学生の息子はスニーカーを3足とサンダルを1足、小学生の娘はスニーカー2足、サンダルを2足、ブーツ1足、レインシューズを1足持っています。

お出かけが多い、靴やおしゃれが好き、という方にはかなり少なく感じられるかもしれませんね。

私以外の家族は、左側の棚を一人2段ずつ使用し、背丈に合わせて上段から夫、息子、娘のエリアにしています。しかし、子供たちがさらに成長すると、各々靴にこだわりも出てくると思いますので、靴スペースを増やす必要があるかもしれません。

その他、年に数回しか使わないビーチサンダルもそれぞれ1足ずつありますが、それは浮き輪などの水遊びグッズと一緒に、別のところに収納しています。

 

◆靴以外のモノはどう収納するか◆

玄関には、靴以外にもいろいろ収納したいモノがあります。シューケア用品、靴ベラ、鍵、宅配用のハンコ、スリッパ、消毒や虫よけ・UVケアなどの衛生用品、傘やレインコート、自転車の空気入れ、玄関掃除グッズ、お子様が小さい場合は外遊び用品等、細々としたものが案外多いのではないでしょうか。

我が家では、上記のような小物類は扉裏を活かした収納方法にしたり、ケースに入れて収納しています。

長傘は、私が傘立てをどかして掃除することが面倒なため、下足入れの備え付けのハンガーパイプにかける収納をしています。(これまたズボラですが、使用後は乾くまで玄関先の新聞受けにかけています)

傘の奥手には、背の高い外遊び用品や、空気入れを入れており、このため棚板を使えるスペースが限られてきます。もし子供たちが今後もっと靴を持つことになれば、このスペースから外遊び用品を外して棚板をつけ、傘が前面にあり使いづらい場所となりますので、使用頻度の低い靴の定位置にしようかと考えています。

◆まとめ ~何を優先させるかを考えて、自分に合う整理収納を~◆

私は、掃除が面倒→モノは収納の中に入れてしまいたい→所有できる量より家事の楽をとりたい という気持ちから、このような玄関収納で折り合いをつけて生活しています。しかし、靴をたくさん持ちたい、今あるものを簡単に手放すことはできない、という方も多くおられると思います。

そのような場合は、前述のとおり、靴の収納スペースを増やすこと、靴以外のモノはそれを使用する動線に沿って別の場所に収納するなどの方法が必要かと思われます。

まずはご自身が「どんな暮らしをしたいのか」思い浮かべて、優先したいことを明確にし、納得できるモノの量・定位置・収納方法を考えていくと、その方がキープしやすいお片付けの仕組みに近づきます。